多摩地区公立小・中学校図書館職員の会ニュース
 
 2003年 秋(第14号)
 
     アメリカのリテラシイ運動における司書の役割
      アメリカ・ニューメキシコ州アルバカーキー市公立小学校図書館司書

                                
リーバーすみ子

 リテラシイという比較的新しい言葉を日本語でどう訳してよいのかしらと思案していましたら、日本にいる司書の友人はリテラシイとは日本でいう読み、書き、そろばん、の読みにあたるのではないかしらと説明してくれました。しかも日本ではリテラシイはそのままリテランイでとおるとのこと。今回はそのリテラシイが、私の学校でどのように取り扱われているかを、この誌面をお借りして話させていただきます。
 アメリカ合衆国ではメキシコ、アジアからは主に中国、韓国、それに東ヨーロッパやロシアから、また最近ではアラブ諾国から移民として移り住んでくる者が後を断ちません。その移民達が出産し、やがてその子どもが公立小学校に入学してくると、アメリカで育った親を持つ子ども達と比較して、英語カに大きな差が見られます。
 アメリカで生まれ育った親は、子どもに英語の絵本を読み聞かせ、マザーグースなどを歌い聞かせ、そして日曜日にはバイブルクラスに通わせるでしょう。
 一方、他国で育った移民達は自分が生まれ育った祖国の子守り歌を子どもに聞かせ、英語ではない外国語のテレビを観るなど、アメリカにいながら、いっさい英語を話さない生活をしていることも多いのです。出だしでこのように大きな差がある生徒達に対するリテラシイ策としては、徹底した少人数で、くり返しリズミカルなライムで耳を英語の音に慣れさせることだと言われています。文字ではなく耳から音をなれさせることをphonemic awarenessと呼んでいます。
 司書はリテラシイの一端をになう者と、私は自認しています。耳に慣れやすい、しかもイラストが明快にストーリーを語ってくれる絵本を、子ども達が図書室に来る度に、私は、読み聞かせてきました。英語に慣れていない日本の子ども達を、アメリカにおけるESL(English as the Second Language)と呼ぱれる英語を第2外国語として話す子ども達におきかえて考えさせていただきます。その際に英語を学ぶのに、アメリカでよく使われる絵本を、読み聞かせなながら、英語になれさせてはどうでしょうか。ちなみにニューメキシコ州では人口の40パーセントがヒスパニック系と呼ばれる主にメキシコ系の人達で占められています。なかでも、私達の学校の生徒達は95パーセントがヒスパニヅク系です。
 2003年に一声杜より出版しました私の著書「えほんで楽しむ英語の世界」は、日本で英語の絵本を教材としてつかいながら、英語を勉強するのに、役立っていただけえることを意図としたものです。日本の司書の方達が、時々読み聞かせの際に英語の絵本を読んでみてはどうかと思うのです。求められていることが何かを察知して、それに添ったテーマをもとに司書としての職を自ら宣伝していくことも大切なのではないでしょうか。今、英語のリテラシイということが、日本で求められていると思うのです。

        狛江市の公共図書館と学校図書館の連携
         独江市立狛江第七小学校図書館司書臨時職員 松原 礼子


 市民運動が実って狛江市内の小中学校こ、学校司書の配置が始まったの、1998年のことです。それから、3年討画で2000年(子ども読書年)の6月に、市内の全小中学校12校に学校司書が配置されました。私が、狛江第七小学校に配属されたのは、2000年のことです。学校司書配置の最後の年のことです。
 司書のいなかった学校図書館に司書がいるようになると、本が動き出します。それまで、本なしですませていた授業にも、本が使われるようになります。ところが、学校図書館の蔵書は、授業のニーズにあったものがそろっているとは限りません。6年生の先生から、資料の依頼がありました。「フエルトでマスコットを作りたいのだが、何か参考になる本はありませんか?」本がない。さあ、困った。こんなときは、いつも公共図書館や地域センター図書室のお世話になってきました。
 狛江市には、図書館が1館しかなく、あとは西珂原公民館学習情報室図書室、野川・岩戸・南部・上和泉地域センター図書室があるだけです。でも、どの学校からも、中央図書館へ自転車で行くことができます。とは言っても、本校は狛江市の外れで、調布市との境目なので、本校の蔵蓄で足りないときは、自転車で15分の中央図書館よりも、自転車で3分の上和泉地域センターの図書室で団体資し出しを受けたり、そこで、中央図書館の蔵蓄を確認して、リクエストをして、地域センター図書室に本を届げてもらったりしていました。
 狛江市の学校司書は、1日4時闇(小学校は8:30〜12:30、中学校は12:30〜16:30)、月・火・木・金躍日の週4日の勤務です。16時間は、13学級の図書の時間で埋まってしまいます。そのうえ、地域センター図書室の開館は正午なので、空き時間に地域センターに行くのは、不可能です。給食を食ぺた後、勤務時間外こせっせと地域センターに通って、団体貨し出しを続けていました。少しずつ、先生方から資料の要望が出るようになり、児童の中にも、本校の本では飽き足りない子もでてきました。「先生、○○はないの?」と言う声が聞かれるようになり、団本貸し出しの利用が増えてきました。
 全校に司書が配置されて、3年目2002年8月から中央図書館にホームベージが開設され、9月から全校の図書館にパソコンとプリンターが入りました。インターネットを利用することにより、中央図書館ホームベージで、市内図書館及びリンク集に掲戴されている公立図書館の蔵書倹索が可能となりました。このような状況のもと10月18から市内図書館と学校図書館の蔵書を有効活用するため、学校図書館のパソコンを活用した中央図書館の特別貸し出しが始まりました。
  
     団体貸出申込書(省略)      配送依頼票(省略)


 火曜日にFA×で貸し出し申請をする(団体貸出申込書)と、木躍日の午前中に、宅配の方が回ってくれて、本が学校まで届くことになりました。中央図書館では、水躍日に各学校から届いたFAXをもとに、中央図書館や各地域センターの本を集めます。また、業者のかたが各学校間を回る際、火躍日のFAXでお願い(配送依頼票)しておくと、各学校の資料も運搬しくれることになり、学校間の貸し借りもできることになりました。また、中央図書館で学校司書が借りたいと思った本を団体貸し出し用の棚こ置いておくと、木曜日の便で学校まで届けてもらうことができます。学校司書が自転車でやっていた資料の運般を業者の人に能率的にやってもらえるようになりました。

      狛江市内小・中学校との協力(図省略)

 2002年度10月からの6ヶ月間で、小中学校合わせて11校で、24回の協カ貸し出しがあり、FAXの依頼冊数は2854冊でした。直接来館して借りたものを入れて、11校の貸し出し総数は、3349冊でした。
 この10月で七小の図書窒にインターネットがやってきて、丸一年こなります。6月末に、6の先生から「9月18日からの移動教室の事前学習に『日光』の資料がほしいのですが…」と依頼をうけました。例年、図書室の資料を使った事前学習をしてきていないので、資料もありませんでした。さっそく、メールで市内の小中学校に資料の貸し出しを依頼しました。そして、いっもなら、中央図書館、各地域センターの資料を検索します。ところが、このとき、地域センターは整理期間中で貸し出しはできませんでした。小学校のうち、すでに移動教室の済んだところから、貸し出しOKのメールが入りました。ほかに、3中学校から、貸し出しOKのメールが入りました。何とか、2学級号25冊の資料を集めることができました。
 この1年を振り返ってみると、資料の有効活用という面から見て、相当の成果が上がっているし、児童の読みたい本をすぐに手元に届げてあげられるし、時間外に自転車で本を運ぶことも減ったし、市内の各小中学校や他市の資料も学校まで届けてもらうことができるようになりました。このように良いことばかりと思われますが、我々学校司書ま時間が足りません。中央図書館への貸し出し依頼用紙の記八、各校への貸し出し蔵書のメール、借用リストの作成、他館の本には、七小の本と区別するための張り紙をし、返却の際には冊数を確認し、資料を紛失したときには、弁済の手続きをして、購入の手続きをしなければなりません。
 でも、欲しかった本を手にしたときの子どもたちや先生方の笑顔に支えられ、ここまできました。今後も学校図書館が、読書センターとして、学習・情報センターとしてより充実していくよう、各学校と公共図書館、地域センター図書室と協カしていきたいと思います。

               集会情報

第11回アニマシオン公開授業&研究会(代表・岩辺泰吏)
       世界と出会う・平和を紡ぐ
          −読讐がはぐくむ希望と友情−

午前は公開授業とワークショップ 午後は、
 講 演 「地雷と人間 −わたしたちにできること−」
 講 師  清水俊弘氏(NPO/地雷廃絶キヤンペーン運営委員・JVC事務局長)
 講 演 「ほろほろと−北海道、広島、沖縄、そして、民族をつなぐ母と娘の物語」
 講 師  一人芝屠;小川道子(札幌市民劇団「森」主宰。演劇家)
 日 時 :2003年10月18日(土)午前10時から午後4時半(受付9時半から)
 会 場 :東京都葛飾区立飯塚小学校(葛飾区南水元1-13-1)
     (地下鉄千代田線乗り入れ・JR金町駅北口からミニバス「アイリスループ」で
     「飯塚商店街」下車)
 飯塚小連絡責任者 岩辺泰吏
 飯塚小 電話 03-3607-4400
     ファックス 03-5699-1273
申し込み先:笠井英彦 〒422-8033 静岡市登呂 6-6−30−5
    メール hidehiko@yahoo.co.jp
参加・資料代 2500円(会員は2000円)
詳しくは申込み先へご連絡をしてください。

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
 「スーホの白い馬」でアニマシオン!!
  −モンゴルを読書で歩こう−
講 師:岩辺泰吏氏(葛凶区立飯塚小学校教諭、まなび探偵団・アニマシオンクラブ代表)
日 時 :2003年11月29日(土)午後1時30分から午後4時
会 場 :国立市立中央図書館・集会室2F
     国立市富士見台2-34(JR南武線・谷保駅から5分)
資料代として300円
国立市学校図書館員の会
問い合わせ:川真田恭子(ファックス0426−35-6527
           メール Kykwo@aol.com)
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

リーパーすみ子著書
「えほんで楽しむ英語の世界」一声杜 2003年 \1,400

発行人:川真田恭子  メール:Kykwmt@aol.com 

ご意見・ご感想がありましたら、お寄せください。                                                              
TOP HOME