多摩地区公立小・中学校図書館職員の会ニュース
        
 
 2001年 夏(4号)
 
 
2000年12月8日の朝日新聞の記事に「深く理念も浸透 出版会に地方から刺激」の見出しで、米子・本の学校が紹介されていました。「今井書店は、米子市、鳥取市、松江市などに28店を持つ。明治5年創業の老舗。20数年前から永井伸和社長が率先して図書館づくりや読書推進活動を始めた。5年前には米子市内にドイツの書籍学校をモデルにした『本の学校』を設立した。地域から出版文化を問い直したいという思いからだ。活字文化への骨太な信頼感が背景にある。・・・・永井社長は『企業といえども法人市民。利益追求だけでなく市民としてやるべきことをしていきたい。私たちは場を提供し、ほどのいい人間関係を提供するだけです。』という。」その活動を紹介します。
 

 
  学校図書館と教育改革     今井書店グループ 永井 伸和
 
 昨年10月6日の鳥取県西部地震で、学校も避難所となりあらためて地域のセンターの役割を実感しました。またボランティアセンターのコーディネーターとして大活躍した一人は、図書館の司書でした。町民一人びとりのことを日頃から誰よりもよく知っていたからです。
 国立公園大山(だいせん)を仰ぐ鳥取県米子市に「本の学校」を設立、その記念の集いを開いた1995年1月17日、阪神大震災が起きたことを忘れることができません。
 なかでも、明治以来の中央から地方へという画一的な縦社会の感があった学校教育の地域からの多様な改革の試みが問われてきました。
 しかし制度が変わってもその実質が変わるには、運営や人の問題など数々の困難な課題があります。
 逆風の中での「本の学校」の試みを簡単に紹介します。@ドイツの書籍業学校に触発された業界人研修 A1987年開催され、国体のように県民をあげての運動で模擬的に図書館の世界をつくり展覧し、「本の国体」と呼ばれた「日本の出版文化展」を源とする読書推進や読書環境整備のための研修、研究 B地域の読書の視点で出版文化や流通のあるべき姿を問うシンポジウムの開催。このシンポジウムで川真田さんとも出会ったのです。
 明年、文化の国体が実績となって、出版文化展がその主催事業の一つに初めて決まりました。米子市と大山で出版文化に関するシンポジウムを開くとともに、展示会場の中心に理想の学校図書館を模擬的に創ります。本年は全国の児童、生徒、一般から広く提案を募集し、その理想像を運営、施設両面から探り学校図書館のあるべき姿を国民に問いかける契機とします。学校図書館と地域図書館を中心にした地域の学び舎づくりへの夢でもあります。
 そのためには教育観(学校図書館観)を変革するという現実の厚い壁があります。しかし、夢、現実、そしてまた夢をと、学校図書館による教育改革が幅広い運動になって欲しいのです。皆様のご支援ご参画をお願いします。
 

 
多摩地区 学校図書館職員の話 その3
 
三鷹市の小学校図書館司書として
三鷹市立中原小学校司書 金澤磨樹子
 
1.三鷹市の学校図書館の様子
 三鷹市は学校図書館に人が1995年に配置され始めました。現在中学校5校、小学校8校配置されています。13名の司書が各学校で働いています。2002年までには、全校に配置される予定です。
 司書が配置される時には、図書館の整備も行われます。(図書館の改装や図書の整備です。)また、図書資料はコンピュータで管理されるようになります。ですから、貸出・返却・予約は全てコンピュータで行われています。子どもたちは、図書館にあるコンピュータを使って自分たちで本の検索もできます。
 また、司書がメールアドレスをもらっているので、司書同士の連絡にとても便利です。
 
2.三鷹市の司書について
 私たち三鷹市の司書は、、三鷹市の嘱託職員です。司書の免許を持っていることが条件です。
 勤務…月曜日〜金曜日(第2・第4土曜日に地域解放している学校もあります。)
 勤務時間…午前10〜4時まで。基本は、休憩1時間で実働5時間となります。各学校の実情に合わせて勤務時間は決められているようです。
 勤務期間…1年となっています。問題がなければ、継続してもらえます。司書が配置されるようになって5年ですが、異動は今のところありません。
 
3.中原小学校について
 中原小学校は、1クラス、全校生徒439人の学校です。私は、1999年の7月に赴任しました。3教室分の広さの、新しい図書館は2000年2月に開館しました。コンピュータでの貸出・返却は2000んえん9月から行いました。(中原小学校の蔵書を全て入力するのも司書の仕事でした。)データ管理と貸出・返却用のコンピュータが1台。本の検索用コンピュータは子ども用に3台ありあます。全部で4台のコンピュータが図書館にあります。また、インターネットでの検索もできるようになっています。
 
4.中原小図書館の貸出規則
 貸出時間…月曜日〜金曜日の20分休み・昼休み・図書の時間(私の勤務時間は、月・
      水が、9:00〜3:00 火・木・金が、8:30〜2:30です。その
      勤務時間内ならOKとういうことです。
 貸出冊数…1人3冊まで、1週間です。
 予約…1人1冊。連絡後1週間で取りに来る事になっています。
 
5.中原小図書館の様子
 中原小学校の図書館が新しくなって1年が経ちました。子どもたちは、新しい図書館が大好きです。先生方も図書館を良く利用して下さいます。(週1回は、必ず利用して下さいます。図書の時間がなくなると、子どもたちは、文句を言うとか。)司書としては、とてもありがたいことです。
 コンピュータでの貸出・返却になったことで、手続きが簡単になり、子どもたちはたくさん本を借りてくれるようになりました。また、コンピュータを使って、自分たちで検索して、読みたい本を探したり、調べるための本を探したりと、今まで手にしなかった本を手に取る姿も見られるようになりました。
 今年度は、1・2・3年生に読み聞かせをやらせていただきました。子どもたちは、読んでもらった本を喜んで借りていってくれます。また、シリーズの本の時は、自分で続きを読んでみたくなるようです。あらすじを話して手渡した本を、借りていってっくれる子もいました。こちらが働きかけることで随分違うのだなあという実感です。
 中原小学校の図書館は、スタートしたばかりです。これから、学校図書館が中原小学校の中に、しっかり根づくように、頑張らなければならないなと思っています。
 

 
情 報
 
第17回学校図書館問題研究会兵庫大会
 ≪「人」がいて活きる学校図書館 学校図書館の専門性を考える≫ 
  日時:2001年8月2日(木)〜4日(土)
  場所:ホテルサンガーデン姫路
     兵庫県姫路市南駅前町100番
  講演:松山雅子(大阪教育大学)
  分科会:「総合的な学習」を活かす図書館の力
  国立市学校司書 川真田が話します
  連絡先:二宮博行
  兵庫県立尼崎北高校
  пF06−6421−0132
  HP(http://www.hs.konan−u.ac.jp/~lib/gakuto/)
 
第4回朝の読書教育研究大会全国大会
 ≪21世紀を創造する読書指導≫
  日時:2001年8月20日(月)、21日(火)
  場所:八幡屋
     福島県石川郡石川町母畑温泉
  講演:有元秀文(国立教育政策研究所)
     松居直(児童文学家・編集者)
  分科会:総合的な学習に活かす
  国立市学校司書 川真田が話します
  連絡先:庄司一幸
  福島県立あさか開成高校
  пF024−932−1714
  HP(http://www.h2.dion.ne.jp/~booklove/)
 

 
 お・た・よ・り  加藤 正文
 
 「ニュース」読みました。ありがとうございました。着実に活動をすすめておられるのが、たのもしく、尊く感じました。
 「ことば」の少なさというのが子どもたちだけでなく大人も含めてなにか生きづらい世になってる一因という気がしてます
 
森 や 雪
 絵 本 読 む 母
       夢 の 中
1/19.’01
 

 
【多摩地区公立小・中学校図書館職員の会】
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          国立市立第3中学校・図書室 川真田 恭子
          電話:042-576-3638(11:30〜16:30)