?  公共図書館と学校図書館の連携を考える ?
 
 三多摩地区の11自治体の公共図書館調査報告 その1
 
川真田 恭子(国立市立第三中学校司書)
 
 今年の夏休みに三多摩地区の11自治体の公共図書館に行きました。市民のための会報を作り、それを公共図書館に置いていただき、公共図書館の方とお話する時間を持ちました。順不同ですが、調査した公共図書館についての報告を以下に記します。
 
 日野市立中央図書館   面接日:8月7日(月)
             面接時間:13時45分〜16時10分
 
 公共図書館職員の人からお話を聞こうと思って、日頃、友達感覚で話をしている国立中央図書館のTさんに話して、その人脈を使わせて、お願いしました。日野市立中央図書館のTさんでした。後にわかるのですが、紹介であう人の方が最初から警戒心がなく安心して話をしていただけました。
 Tさんは私との面接時間以前に資料「日野市立図書館のサービス実績、各分館案内、児童の読書案内」を準備してくれました。町田市の図書館員の方から、「市民の図書館を作った日野市の前川恒雄の考えで、市民のよい読書環境をつくるのは、公共図書館の役割だ。学校図書館は学校教育の中で専門的な図書館が必要である、という考え方だと思いますよ。」と伺いました。これでは連携するのに難しくなり、公共図書館と学校図書館が共に考えるような接点がみつけられないかと思いました。
 日野市は中央図書館と市政図書室を含む8分館があります。昭和41年度(1966)に学校への配本を開始しましたが、平成8年度(1996)に移動図書館車による団体貸出しを廃止し、翌年、小学校へのリサイクル図書の配布を開始しています。最近は、資料費削減で、あげられるものがなくなってきました、とのことです。今年度の図書費削減は25パーセントです。
 現在、公共図書館と学校図書館のつながりは個人レベルでしています。個人レベルなので、熱意の差が出ます。テーマについての資料貸出しは、個人カードで冊数制限無し、最低2週間として貸出しをしているが、運搬はしていません。
 「日野市立図書館のサービス実績」は統計がよくできています。その統計からわかるのですが、登録している人で1年間に1度でも利用した人を1とし、成人登録率は24%、児童登録率は40%です。これを改善していくのに、Tさんは選書を考えなくてはならいない、日野市の選書でいれないものだけが、今は都立図書館からネットで借りられる時代だから…と言いました。
 公共図書館職員が1960年から小学校の1年生に図書館ガイダンスをしているが、その後が、継続して発展していくことにならない、学校から調べ学習としてくるが、事前連絡など交流がない。図書館協議会は委員が10人、年4、5回している。館長は校長会にでることがあります。しかし、教育委員会の中で、学校教育と生涯教育がつながらない。
 「日野市の図書館を考える会」で浦安市の館長の話を聞くと、浦安の図書館では、学校図書館職員の採用時の研修を公共図書館がしているとのことでした。日野市公共図書館の嘱託の人は研修をしていないので、学校図書館職員に研修が必要であるのだろうか、とのことでした。私は、学校図書館職員は一人職場で、運営そして図書委員会までみます。専門性を高める勉強が必要である、と言いました。
 日野市には、市民の作った「学校図書館をもっとよくする会」があります。学校司書は参加しているのでしょうか。日野には「三多摩図書館研究所」の事務局があります。持っていった会報をそのホームページに載せてくださいました。大変有り難かったです。
 私との面接に長時間さいてくださり、その中で公共図書館と学校図書館との理解に一歩すすめることができたのではないかと思いました。             つづく
        (学図研・東京支部 2000年10月NEWS GAKU-TO-KENより転載)