?「日野市図書館設置条例」改定に対する請願?
平成11年度第12回教育委員会定例会請願第99−6号
 
 
 日本の公立図書館の先駆者といわれる、日野市の図書館のはたしてきた役割は、図書館で働く人だけでなく広く市民のなかにも知れ渡っています。
 今回の突然の改定は、35年に及ぶ日野市の図書館活動の到達点を無視したものです。
 高い専門性の下に「貸しだし」を重点にした図書館サービスの実践は住民に支持され地域のなかに信頼される図書館をつくりあげてきました。また日野市立図書館は、情報弱者といわれる、障害を持った人々にも、心を砕いて図書館サービスを提供してきました。全国に先駆けてこのような仕事を進めることができたのは、日野市立図書館が、最初から、図書館職員には司書としての専門性が必要だとの原則をかかげ、多くの司書職員を配置して来たからです。図書館長は司書の資格を持つ者でなければならないという「図書館設置条例」の規定は、日野市立図書館の運営の原則を象徴する規定です。改定により、館長の司書資格要件を図書館条例から削除するということは、結果として、現在まで日野市の図書館が歩んできた発展の歴史を無視することになります。それと同時に、これまでの歩みのなかで有資格の館長が果たしてきた役割を否定することにもつながります。館長が司書資格をもっていなくてもよいということが新しい図書館の在り方とされ、これからの図書館にとって望ましい方向であるかのようになってしまうのではと危惧されます。それは、図書館の専門職としての司書の存在も軽視することになります。
 今回の条例改定は、事前に図書館を利用している市民に掲示されないままに進められました。大事な問題について、利用書の意見を聞くために設置されている「図書館協議会」にも諮られていません。市民とともに創りあげられてきた図書館の今後のあり方については、市民とともに考えるというのが当然の原則ではないでしょうか。
 
[請願事項]
1.今回の条例改定は、いったん白紙に戻し、図書館協議会と諮るなど市民の意見をふまえ、もう一度教育委員会で検討しなおすこと。
2.館長の資格要件については、曖昧にすることなく「司書の資格を有する」ことを明文化すること。