都内区市町村立図書館御中 貴図書館内でのポスター掲示とチラシ配布のお願い 私たちは、いま東京都が進めている都立図書館の再編計画案に強い疑念と不安を抱いて活動している都民利用者と図書館員による二つの団体です。来る2月3日(日)に「蔵書の大量廃棄とサービスの縮小は許さない! ~首都東京にふさわしい都立図書館を」という集会を合同で催すことになりました。 すでにご承知のことと思いますが、この度の再編計画案は、現在の都立図書館3館(中央・多摩・日比谷)によるサービス体制から、実質的に都立中央図書館1館によるサービス体制へ移行しようとするものです。 日比谷図書館の児童関係資料16万冊をすべて多摩に移管し、その収蔵スペースを確保するために中央と重複する多摩図書館の一般資料・地域行政資料等を大量に廃棄する。協力貸出や協力レファレンスといった、都内全域の区市町村図書館へのバックアップ機能は大幅に縮小され、収集・保存されるべき資料数も極端に押さえ込まれることになります。再編案が実施されれば、1200万都民への資料・情報サービスが、大きく後退することは間違いありません。 この計画案は、昨年4月に都庁内に設置された「都立図書館のあり方検討委員会」が、都民や区市町村図書館に一切知らせることなく、必要な協議もせずに独断で策定し、早急に実施に移そうとしているものです。近々「最終報告」が提出される見通しと聞きますが、すでにその計画案に沿って、多摩図書館の蔵書約14万冊の廃棄作業は開始されています。 こうした状況を、私たちは黙って見過ごすことができません。2月に開催される東京都議会に向けて、2団体合計で2万人に及ぶ署名を添えて請願を提出しました。また、多摩地域では、16の市町村議会で計画の見直しを求める請願・陳情等が、次々に可決されています。東京都市教育長会、西多摩郡町村教育長会、そして特別区教育長会からも、東京都教育長や都立図書館長に宛てて、慎重な対応を求める「要望書」が出されています。 私たちの請願は、2月19日の都議会文教委員会にかけられる予定ですが、それが充分に審査され、20日からの都議会定例会にかけられるよう緊急の大集会を開催することにしました。つきましては、この集会のポスターを館内に掲示し、またチラシを館内チラシ配布コーナーなどに置いていただきたく、お願い申し上げます。図書館協議会の方、図書館友の会の方などにも声をかけていただければ幸いです。また職員の皆さんにもご周知ください。 21世紀の幕開けは、残念ながら不安と悲惨に満ちたものです。いまこそ私たちは過去の英知に学び、人間への信頼と希望を回復する努力を重ねなければなりません。あらゆる資料や情報を、誰もが身近に手にすることができる公立図書館の存在が、いま重要でないはずがありません。ニューヨークやパリ、ロンドンと並ぶ世界的な大都市として、それにふさわしい都立図書館でなければなりません。どうか私たちの真意をお汲み取りいただき、ご協力ください。 2002年1月13日 東京の図書館をもっとよくする会 代表 佐々木順二 都立多摩図書館があぶない!住民と職員の集会実行委員会 代表 斎藤誠一 守谷信二 |
【記録】都内区市町村立図書館宛2月3日集会のポスター掲示とチラシ配布のお願い