三多摩の図書館職員の皆さん、利用者の皆さん、日頃、図書館のあり方に関心をお持ちで何とかならないかと思っている都民の方々、地方自治や情報・文化行政に一家言ある方々、ぜひお集まりください。 日時 2001年11月26日(月)午後1時~5時 場所 立川市女性総合センター・アイム1階ホール(立川市中央図書館のある建物:立川駅北口7分) 主催 都立多摩図書館があぶない!住民と職員の集会実行委員会 呼びかけ人:斎藤(立川市)・守谷(町田市)他多数 図書館利用者の皆さん、三多摩の住民の皆さん。私達は、三多摩の市町村立図書館と都立多摩図書館の職員有志による「都立多摩図書館があぶない!実行委員会」です。 立川市錦町に東京都立多摩図書館はあります。この図書館は、都民の方には直接貸出ししませんが(館内利用は出来る)、市町村の図書館を通して借りたり、地元の図書館では充分出来ない調べものの援助をするバックアップの図書館です。「ベテランで頼りになる」といわれる市町村の職員ほど、よく使い図書館利用者の要望に応えていると思います。一般図書に限らず事典や図鑑、年鑑や白書類、約1500種の雑誌のバックナンバーや新聞原紙なども貸し、高価本の希望購入や急ぐ本は受入整理を早めて提供するなど、バックアップの図書館としては全国でも先進的な存在です。2000年度の自治体図書館への貸出(協力貸出という)は図書61,433冊、新聞雑誌16,107冊に及びます。これは皆さんが市町村の図書館にリクエストした時、市町村では所蔵していなくて、自前では買えなかったり絶版で手に入らなかった資料なのです。どこかで使用中でなければ三多摩の市町村には一週間で届けています。こういう「図書館の図書館」が後ろにある事で、住民の皆さんは地元の市町村の図書館でも幅の広い、深いサービスを受けられる可能性があるわけです。 東京都には、東の端、港区の広尾に規模の大きな都立中央図書館がありますが、三多摩の各図書館への配送は二週間近くかかりましたし、1200万人の東京都民と約400館の区市町村立図書館すべてがあてにするのには、一館の都立図書館では競合する事になり当然足りません。また都立中央図書館は直接の来館者を重視する方針で、自治体に貸さない資料も多いのです。従って、三多摩を地域分担し、自前の蔵書や調査機能を持った「三多摩の都立図書館」の意義は大きかったのです。開館以来14年、三多摩の市町村の図書館サービスには欠かせない存在となっています。 その都立多摩図書館が、東京都の財政再建にともなう業務見直しで来年度から(!)、業務が縮小され、自前の図書収集や調査機能が廃止され、都立中央図書館の部分的な書庫のような役割に変えられようとしています。これは図書館サービスにおける新たな三多摩格差というようなものであり、(市町村立図書館を通じて利用する)三多摩住民に不便を強いる変更だと思います。一冊の本を23区の図書館とも競合するので場合によっては順番待ちになる。一週間で借りられてのが、三多摩住民は書架にあっても二週間近くかかる。これまで借りられた白書・年鑑・事典・新聞が借りられなくなるなど、サービスダウンが予想されます。それに三多摩の市町村立図書館の自前の蔵書提供能力は23区の図書館に比べても、実は、もともと予算規模も小さく書庫も狭くて、充分ではありません。 保存スペースがどの都立図書館もあと数年で満杯になるのでは本当は新たな書庫が必要であるとか、都の財政逼迫によって都立図書館も例外でなく経費の圧縮を求められているとか、といった東京都の事情があります。一方で市町村の側の財政も厳しく、どこも図書館費は削減、保存スペースはない。本当は自前の拡張も計画しなければならないのに、市町村立図書館は古い雑誌・新聞などに限らず、一度は蔵書としていた図書も利用が落ちれば選びつつ廃棄し、再び請求されれば都立図書館に頼らざるを得ない事態をむかえています。皆さんが図書館の使いよさを知り上手な利用者になって、古い資料・幅の広い資料の利用がますます多くなっているにもかかわらず、実はそうなのです。三多摩の住民の皆さんが、快適な図書館利用を今後も続けられるには、どうしたらいいでしょうか。三多摩の市町村立図書館と都立多摩図書館の職員は、この事態に何をしたらいいのでしょうか。 東京都に都立図書館再編計画の詳細を明らかにさせ、来年度からの即時実施はとりあえず見合わせを求めつつ、東京都・自治体・現場職員そして利用者住民が一緒に考えていきたいのです。 -ぜひ11月26日(月)の集会にお集まりください。 |
【記録】都立多摩図書館のこれからを考える集い