前略 突然のお便りお許し下さい。 私たちは、多摩地域の住民と図書館有志による「都立多摩図書館があぶない!住民と職員の集会実行委員会」です。私たちは、いま東京都が都立図書館の役割と機能を大幅に変更する再編計画を、ほとんど都民や市区町村立図書館にしらせることなく進めていることを知り、大変大きな危惧を抱いています。財政危機に市町村、東京都を問わず直面するなか、市町村と東京都が共に叡智を結集することで、図書館サービスの水準の維持・発展を実現できると、自主的な運動を展開しています。 11月26日(月曜日)には、200名の住民、図書館職員が立川市で緊急集会を開催し、東京都議会に請願を提出することにしています。 この度の再編計画は、都民の図書館利用に大きな影響を及ぼし、特に多摩地域の住民にとっては、市町村立図書館を通して借りることができず、都立中央図書館まで出向かなければ利用できない思料が今まで以上に増えます。市町村立図書館を通して借りることができる資料が手元に届くまでの時間も長くなる等、現在のサービスが大幅に低下することになります。 さらに、都立図書館は、資料の保存スペースの限界に直面し、あらたな保存スペースを確保せず、あふれた資料を処分(事実上の廃棄)するとしています。しかも、都立日比谷図書館には、保存スペースがまだあるにもかかわらず、都立多摩図書館の資料14万冊を今年度中に処分し、都立日比谷図書館の児童書を移すとしています。将来的には都立図書館としての最後の1冊も処分されることになり、日本の首都東京であることを、後世に伝えていく未来への責任を放棄するものです。 都民の税金でまかなわれた資料の、一方的処分、また、雑誌の移管、郷土資料の提供を積極的に行ってきた多摩地域の市町村立図書館との信頼関係を無にするものです。 保存スペースの限界に直面していいるのは、市町村立図書館も同様です。この問題は、各自治体が個別に対応するのではなく、東京都、23区も含め、解決に取り組むのが経費的にも効率的で効果的と考えています。 再編計画は、東京都、市区町村、東京都民が、その力を寄せ合い相互協力・連携を図るなら克服できる問題に目をそむけ、図書館サービスの低下を招き、将来に禍根を残すものです。 そこで、多摩地域の市町村議員である皆様に、この12月議会で、 「都民の図書館サービスを低下させ、首都東京の歴史を後世にわたり伝えることを危うくする都立図書館の再編計画の見直し=一時凍結」「東京都と市区町村、東京都民が共に、都立図書館のあり方の検討に取り組むこと」と市町村議会で決議をあげていただきたいと、不躾とは存じますが、お手紙をさしあげた次第です。 同封の呼びかけ文、Q&A等、参考にしていただき、よろしくご検討をお願いいたします。 まて、今後、皆様にこの問題で連絡をした折には、議会をひかえお忙しい時期とぞんじますが、お時間をとっていただければ幸いです。 以下、代用者の連絡いただければ、説明に赴きますので、御遠慮なくお問い合わせください。 草々 2001年12月1日 都立多摩図書館があぶない!住民と職員の集会実行委員会 代表 斎藤誠一(立川市中央図書館) 守谷信二(町田市立中央図書館) |
【記録】多摩地域市町村議員の皆様