2001(平成13)年12月10日付で、市議会議長宛てに、「都立図書館再編計画」に関する意見書提出を求める陳情書を提出しました。
日野市市議会議長 小川 友一様 私たちは、図書館が市民生活を支えるかけがえのない大切な社会教育機関であることを信じ、ますますの充実・発展を日々願っております。 さてこの度、新聞報道等により、都立図書館の役割と機能が大きく見直されようとしていることを知り大変驚いております。読売新聞(多摩版・10月19日付け)は、都立多摩図書館の蔵書14万冊を手放す準備が進められていると報じ、これは都庁内に設置された「都立図書館のあり方検討委員会」が7月中旬に発表した中間まとめを受けて、8月下旬にまとめられた「今後の都立図書館3館の運営について」に基づくものであることを知りました。 その内容は次のようなものです。 ・都立中央図書館を中心館とし、日比谷および多摩は分館と位置付け、3館の一体的運営と収蔵サービスを行う。 ・多摩図書館は、「児童・青少年、文学、多摩資料図書館」と位置付ける。 ・日比谷図書館は、児童・青少年資料を多摩に移管し、その他は現状維持とする。 ・収蔵整理は原則として中央に一元化する。多摩は児童・青少年資料、新聞・雑誌及び多摩行政郷土資料のみ収集整理する。 都立多摩図書館は、昭和62年(1987年)の開館以来市町村立図書館へのバックアップ図書館として、市町村の図書館への協力貸出し、協力レファレンスなどの役割を担い、多摩地域の図書館にとって欠かせない存在となっています。 ところが、今回の都立図書館の再編計画は、多摩地域の市町村立図書館に事前に意向を確認することなく進められ、館長協議会では多摩地域の市町村立図書館の運営に与える影響があまりに大きいことを危惧し、11月13日に次の陳情趣旨と同様の要望書を東京都市教育長会に提出し、東京都教育庁並びに都立中央図書館に対して要請しております。 私たちは館長協議会が多摩図書館の役割を正しく認識し、要望書を提出したことに敬意を表し、館長協議会と重なる要望を東京都の関係機関に届けたいと思っています。 日野市議会におかれましても、都立図書館の再編計画が真に都民の図書館利用に最善のものとなるよう、東京都の関係機関に意見書を提出してくださいますようここに陳情いたします。 陳情趣旨 1.これまでどおり、都立多摩図書館が市町村立図書館の運営を支える体制を確保し、利用者へのサービスの水準を維持すること。 2.日比谷図書館の児童資料移管に伴う多摩図書館の資料14万冊の廃棄については慎重に対処すること。 3.都立図書館の運営は市町村立図書館や利用者に及ぼす影響が極めて大きいことに鑑み、今後は事前に意向を確認する、計画を早期に明らかにし、協議することをなど協力関係を強めること。 平成13年12月10日 日野市多摩平2-9-136 日野の図書館を考える会代表 久保田正子 |
「都立図書館再編計画」に関する意見書提出を求める陳情書