文責・堀 渡(国分寺市立本多図書館) ●堀です。図書館関係で傍聴していたのは35~40人くらいでしょうか。午前中から傍聴券確保で並んで、夜8時30分過ぎに私達の請願が「保留」に終わったとき集合したら、まだ31人くらいいたので、人の集まりは悪くない。職員としては来ていただいて一日ご一緒した各市の住民の方に頭が下がる思い。僕の気持ちでは、今後、実務で大きな制約を受けていく市町村立の職員層に、最初のひととおり以上には運動が広がらないのが、課題であり疑問です。 ●今日は16もの請願の審議があり、そのなかで議論に2時間30分とり、6人もの議員が質問に立った都立図書館は議員にも関心があった問題だと思いました。各地各方向から、文教委員にアプローチがあった証明でしょう。 ~まず、文教委員会での議員とのやりとり、島津生涯学習部長の答弁から書きます。~ ※都立図書館の本が大量処分されてたいへんだ、というがそれは重複図書です。東京都としては1冊ずつは残すことで責任は果たします。東京都は複数もつことに意味があるというが、重複しているのは都立蔵書の15%程度です。(この15%という数字は確かでしょうか?都の職員の人に聞きたい。)現状でも問題は起こっていない。(あてがいぶちのサービス!昔の本が1冊しかなかったからといって、誰が都に文句をいうか!)蔵書からはずしてさしつかえない。それで収集率がアップできるのです。 ※一点一冊にすることで収集率が上がるというがもともと資料費の大幅削減が問題なのではないか。過去10年間の資料費を示せ。 →H7年度467百万からH11年度417百万までは4億円台で推移して、H12年度359百万、H13年度263百万円です。都の財政危機は反映しています。 ※都の財政が危機的状況にあるのは理解する。今後の収集を二冊ずつ行う問題は別の議論として、過去の複本を廃棄することは、ないではないか。東京都の遊休施設で一時保管する考えはないか。また日比谷図書館の閉架書庫に入ってみたが(写真を示す)、がらがらである。児童書を多摩に移せば、およそ40万冊分、約10年分のスペースがあるではないか。 ※廃棄ではなく再活用である。30団体から約22万冊もの応募があり、有効に活用されることが期待できます。 ※多摩図書館はたいへん支持されていた。東京都は市町村の支援を強化しなくてはならない。 ※区市町村や都民の声を聴いていない、と批判されている。13もの自治体の議会から意見書が出たり、異常ですよ。 →市町村の館長会で2回、教育長会でも2回説明の機会を持ちました。多くの意見書も考慮して、最終報告を作りました。 →説明の機会を持ったということと理解を得た、承認されたというのは違いますよ、市町村に理解はされていないのではないですか? ※原則は一冊にはなります。この「原則は」というのが最終報告で変えたところです。必要な本は複数購入します。また一冊になり都立中央に集約しても、請求があれば専門書をどんどん都立多摩に取り寄せて利用できます。(この答えは何度も言っていて事務方の訂正も無かったが、あやしい答弁。レファレンスブックに限らず、館内閲覧本の多い現在の都立中央の蔵書がどうして多摩にもってこられるの?) ※中央と多摩の交換便は週2便から、4便に増やします。 ※今後、区市町村のニーズを把握出来る、協議のしくみを作ります。 ※この再編計画で職員は17名の削減ですが、事業に支障はありません。 ※再活用は2月末には、行き先を決めたい。多摩優先、住民1人当たりの蔵書の少ないところ優先、郷土資料などでは該当自治体優先を原則にして、公平に決めます。 おおよそ、こんなやりとりだったでしょうか、最後に立った野党議員は、廃棄でなく再活用ということが当初は十分に伝わらなく、マスコミの無責任な報道も騒ぎになった。東京都はその点を反省しなさい。しかし30団体から22万冊の応募、ということは支持されたのであり、真意が伝わったということでしょう、というふうには話をもっていってしまった! また、すべて、島津生涯学習部長が答え、同じ部長職である都立図書館長が一切、答弁しなかったのは(この計画を作ったのが島津さんとはいえ、異常な風景だった。都立図書館の司書集団も、都立図書館という組織自体もどう思っているのだろう?屈辱ではないのだろうか。この議論、答弁のされ方を。) こもごも批判質問はあったが、つっこみ不足の感。延々とアンチョコ丸読みの某議員がいけない、素材はいいのに!議論とは別の次元で、与党議員の比率、そして行政と議会の力関係の現状を反映したのでしょう。「保留」は、東京都の政策を何も規制してはくれなかった。大事な議論は、この議会答弁も材料にしながら、すべてこれからの私たちの粘り方による。 |
【記録】2月19日東京都議会文教委員会傍聴記速報版