【記録】都立図書館の運営に関する質問及び要望について

                                    13東市町村図第8号
                                     平成14年3月8日
東京都立多摩図書館
館長 岡本冴子 様
 
                               東京都市町村立図書館長協議会
                                会長  吉田 徹 
 
 
             都立図書館の運営に関する質問及び要望について
 
 平素は、多摩地区市町村立図書館の事業、並びに東京都市町村立館長協議会の運営に関し、多大なご尽力を賜り厚くお礼申し上げます。
 さて、平成14年1月24日に、「今後の都立図書館のあり方」が発表され、今後このあり方に基づき都立図書館の事業内容が変更されることが予想されます。 
 私ども市町村立図書館の運営に関しては、都立図書館のバックアップに頼らざるを得ない面が多々あります。そこで、平成14年2月26日の館長会での説明でも十分理解できなかった点や今後の都立図書館運営に対する要望を、別紙のとおりまとめましたので、お多忙中のところまことに恐縮ですが、ご回答くださいますようお願い申し上げます。
なお、回答につきましては、可能な点については、3月14日の協力事業担当者会におきまして直接担当者にご説明いただくとともに、文書にて3月22日までに東京都市町村立図書館長協議会事務局(東村山市立中央図書館長・中島信子)宛てご送付くださるようお願い申し上げます。
 また、今回の質問・要望につきましては、すでに明確にされている下記の事項については、記述しておりませんことをご承知おきください。
 
                      記
 
1 中央・多摩図書館間の協力車は週4便とする。
2 1タイトル1冊収集を原則とするが、利用状況等をふまえ複数収集も行う。
3 一般書の収集・整理は中央で行うが、多摩図書館の蔵書はその後多摩へ送る。
4 基本的に現在実施しているサービスは継続する(協力貸出、協力レファレンスは現行どおり多摩が窓口となる。担当は若干減員もありうる。)
5 多摩図書館に都立全体の文学書が移動されるのは平成16年度以降である。多摩の文学書以外の資料が中央へ移るのも同様である。
6 地域資料は今後多摩地域のみ収集することになるが、都政資料等必要なものは全都的に集める。
質問事項
 
1. 都立図書館間、都立と市区町村立図書館間の協力車の運行は具体的にどうなるのか。
 
2. 協力車の週1便、申込窓口、配送ルート、貸出期間等の変更はあるのか。
 
3. 協力車の巡回曜日ごとの予約申込締切日(何曜日までに申込んだものがその週の巡回で届くのか)はどうなるのか。
 
4. 「探しています」の存続は、どうなるのか。
 
5. 協力貸出された資料の貸出延長への対応はどうなるのか。
 
6. 1タイトル一冊購入の場合、協力貸出の可否の基準は現在の都立多摩図書館とは異なるのか。(図書・参考図書・雑誌・新聞)
 
7. ISBN目録の編集は、年4回の維持確保はできるのか。
 
8. 都立多摩図書館の行政郷土資料の収集・保存の範囲は具体的にどこまでなのか。
 
9. 行政郷土資料は協力貸出の対象となるのか。
 
10.新聞・雑誌の保存年限がもうけられるのか。図書と同様に順次除籍されるのか。
 
11.都立中央図書館の新聞・雑誌の協力貸出はできるのか。
 
12.平成14年度は都立多摩図書館でもレファレンス対応を行うと聞いているが、平成15年度以降のレファレンス対応はどうなるのか。また、それに伴う参考図書の購入はどうなるのか。
 
13.平成14年度以降も、都立多摩図書館の来館者に対して、参考図書の閲覧を引き続き行うのか。
14.都立多摩図書館は、協力レファレンスで日付指定サービスを行ってきていたが、今後も継続するのか。
 
15.高価本・全集等の購入希望、リクエストの急行整理等は、今まで通り受け付けるのか。その窓口はどこか。
 
16.「原則1タイトル一冊収集、利用の高いと思われるものは複本を用意する」ということだが、その購入基準はどうなるのか。
 
17.現有書庫容量に収まる分しか保存をしないと考えているようだが、近い将来、書庫がいっぱいになった場合、どのようにするのか。
 
18.児童・青少年資料を都立日比谷図書館から都立多摩図書館に移すとあるが、今後、どのようなサービスを行っていく予定でいるのか。サービス内容を具体的に提示してほしい。
 
19.都立日比谷図書館で行われていた「新人職員研修」、「東公図児図研」は、引き継がれるのか。児童担当者会を組織する考えはないか。
 
20.都立多摩図書館の組織がどう変わるのか、新組織図を示してほしい。また、各係の新人員体制を明らかにしてほしい。(平成14年度からの体制、及び平成15年度以降の体制)
 
21.都立多摩図書館に文学書が移行されるのが平成16年度以降ということだが、平成15年度までは都立中央図書館所蔵になるのか。また、移行期間の対応はどうなるのか。具体的な資料移行計画を教えてほしい
 
22.都立多摩図書館で都立中央図書館所蔵の参考図書等を読みたいという要望があった場合、都立中央図書館から都立多摩図書館へ貸し出すことができるのか。
 
23.都立多摩図書館が4月に休館する情報があるが、その間の協力事業はどうなるのか。
要望事項
 
1. 協力貸出を申し込んでから一週間以内で借り受け館に届くよう、搬送体制を整備していただきたい。
 
2. 今後予約待ちが多くなることに対応して、「予約情報」の表をわかりやすいものに工夫し、「予約情報」の活用を進めていただきたい。
 
3. 協力貸出の対象を中央の館内利用図書・雑誌、日比谷の一般書にも拡大していただきたい。
 
4. 中央の図書資料についても貸出延長ができるようにしていただきたい。
 
5. 多巻ものの一括貸出について、5冊という貸出制限をはずしていただきたい。
 
6. 1タイトル1冊収集を原則とすることについて、需要の高い資料については必要に応じて、迅速な複本整備をお願いしたい。
 
7. 購入希望・急行整理のシステムは今後も維持していただきたい。
 
8. レファレンスの受付について、急ぎの場合は電話でも対応していただきたい。
 
9. 東京都の行政資料は、今後も多摩図書館で収集していただきたい。また、多摩地域を中心としつつも東京都全域の資料を多摩図書館で整備していただきたい。
 
10.逐次刊行物の協力貸出の拠点となる多摩図書館での収集・保存タイトル数は現状を維持されたい。万一、タイトル数を削減する場合は、区市町村立図書館の意見を充分参考にしていただきたい。
 
11.都立多摩図書館で行なっている雑誌の創刊号コレクションを継続されたい。
 
12.97年以前の雑誌についてもインターネットで申し込めるようにしていただきたい。
 
13.平成13年度より試行予定であった市町村除籍資料の都立図書館での再活用について、実現されたい。
 
14.資料再活用計画は慎重に策定し、市町村が対応できる時間的余裕を持って通知していただきたい。
 
15.多摩図書館を文学図書館にするという方針であれば、評論・全集等を含めた総合的な文学図書館にしていただきたい。
 
16.協力貸出が出来ない資料に関しては、国会図書館のような郵送コピーサービスを実施していただきたい。
 
17.市町村の協力担当者会及びレファレンス担当者会は、時間と旅費の関係から、従来どおり多摩図書館で開催していただきたい。
 
18.区市町村の相互貸借システムの構築にあたっては、都立に先導役をお願いしたい。それまでの間、ISBN目録の編集を継続していただきたい。
 
19.今後、都立図書館の運営に係る事項の変更や新たな計画の立案には、市町村立図書館等関係者と充分協議していただきたい。また、都立図書館と市町村立図書館が連携を進めていくために、相互の情報不足による認識のずれが生じないよう的確かつ迅速な情報提供をお願いしたい。

【記録】都立図書館の運営に関する質問及び要望について

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