『図書館研究三多摩』第14号を刊行しました。

2024年4月13日、『図書館研究三多摩』第14号を刊行しました。1部1000円(送料別)です。ご希望の方は以下のメールアドレスまでお申し込みください。なお、近く日本図書館協会にて委託販売も始まる予定です。

「多摩市の図書館」を特集した『図書館研究 三多摩』第14号
 
第14号の主な内容は、下記のとおりです。
 
1.「多摩市立中央図書館がついに開館しました! ―つくる会からともに育てる会へ―」(多摩市に中央図書館をつくる会 元代表/青木洋子さん)
青木さんは、多摩市に中央図書館をつくる会の代表をなされていた方で、20数年にわたり、多数の学習会や見学会を行いながら、中央図書館をつくる継続的な運動を粘り強く展開してこられました。本号は、中央図書館開館までの足取りをまとめたもので、「能動的に自治に関心を持っていくことは市民としての義務である」との想いを込めて、中央図書館開館にたどり着いた報告が生き生きと描かれています。
 
2.「多摩市の地域図書館存続の住民運動―個人的な体験を考える―」(多摩市豊ヶ丘図書館友の会/大橋慶一さん)
大橋さんは、市内7館の地域図書館うち4地域図書館を廃止・縮減するという多摩市の計画を撤回させる運動を中心とする多様な取り組みを紹介しています。特に、4地域図書館の「存続を考える会」が共同で「存続」を求める署名を1万5千筆以上集め、それを伝える「市民の情報紙」2万部を印刷し配布したことは極めて大きな成果でしたと報告しています。市長との懇談を5回、東京新聞や朝日新聞、地域情報紙「タウンニュース」に、記事を掲載してもらい、市内の運動団体とも連携して運動を展開し、「存続」を求める議会への陳情も採択されました。中央図書館が出来るから我慢するのではなく、地域図書館の必要性を貫き通す市民の運動に学ぶ点は多いのではないでしょうか。
 
3.「待望の中央図書館が開館して思うこと」(多摩市に中央図書館をつくる会 元会員/鈴木久美子さん)
鈴木さんは、図書館との関わりや中央図書館についての思いを綴り、自身が利用する唐木田図書館が入る唐木田コミュニティセンターの建設協議会での貴重な体験をまとめています。特に、第2期建設協議会では、担当した設計業者が細かな調査、丁寧な説明をしてくれて、「こんなことまでやってくれるのか!」と驚いたことを書いています。話し合いの手法は図書館を含む公共施設をつくっていく際に、大いに役立つ内容となっています。
 
4.「多摩市の公共都市間における市民協働=パートナーシップの展望」(図書館ネットワーク多摩主宰・多摩市の図書館をともに育てる会 初代会長/大石正人さん)
大石さんは、中央図書館は「全域サービスを視野に入れた形で、利用者が主体的に図書館サービスの維持向上に関与できる仕組み(市民協働)=パートナーシップ」の構築がないまま開館してしまったと述べています。そこで、市民協働=パートナーシップの合意形成にむけて、「持続可能な多摩市の公共図書館ネットワークと全域サービスの充実・強化を目指して、「多摩市の図書館をともに育てる会」を多くの仲間と設立し、大石さんが会の代表を務めることになりました。
 
多摩市の図書館づくり運動に関わる市民4人の内容は、全国各地でより良い図書館を目指して奮闘している多くの仲間に役立つものとなっています。ぜひ、ご活用ください。

特集 多摩市の図書館
目次 
01多摩市立中央図書館がついに開館しました! ーつくる会からともに育てる会へー多摩市立中央図書館をつくる会 元代表/青木洋子
33多摩市の地域図書館存続の住民運動 ー個人的な体験を考えるー   多摩市豊ヶ丘図書館友の会/大橋恵一
69待望の中央図書館が開館して思うこと  多摩市に中央図書館をつくる会 元会員/鈴木久美子
81多摩市の公共図書館における市民協働=パートナーシップの展望図書館ネットワーク多摩主宰/大石正人
『図書館研究三多摩』第14号を刊行しました。

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