2008年3月9日付で、日野市立図書館の館長についての二度目の要望書を日野市長宛てに提出しました。
2008年3月9日 |
日野市長 馬場弘融様 |
ライブラリー・フレンズ日野 (旧日野の図書館を考える会) 代表 小林 卓 |
要 望 書 |
日頃市政にご尽力いただき敬意を表します。 さて、もう一昨年になりますが、去る2006年12月17日付で提出しました「日野市立図書館の館長についての要望書」につきまして、改善がみられないため、ここで再び要望書を送付いたします。 2007年1月25日付で教育長より回答書をいただきましたが、そこには司書の資格をもたない館長をおく理由は示されていませんでした。前回の要望書で、「医師の資格をもたない病院長が考えられないように」と書きましたが、あえて付け加えるなら、教員の資格をもたない学校長が考えられず、Jリーグの選手がプロ野球の監督になることも考えられません。もし、そうしたことが行われた場合、「異なる視点」から得られるものはあるかもしれませんが、本筋である組織の管理運営に支障をきたします。 今日、最もすぐれた市立図書館のひとつといわれる千葉県浦安市立図書館の基礎を築いた竹内紀吉氏は、日本図書館学会(現・日本図書館情報学会)研究委員会編集の『図書館経営論の視座』の中で、図書館長の仕事として・地域社会の現状と将来を見据えて、運営方針を確立する・図書館の成長段階に応じた職員の養成・次期館長となる人材の育成等をあげ、“いずれの項目でも求められるものは、資料の運用を核とした長い現場経験から導かれた判断力と先見性である”“個人的な営みとしても図書館にかかわってきた長い時間があるか否かにも館長の資質は相当左右されるのである”と述べています(同書、p.166)。 また、文部科学省の大臣告示である「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(別紙参照)でも、館長には有資格者を要請していることは、ご存知のことと思います。 いま、日野市立図書館は、新しい基本計画を策定して、さらなる発展をめざしていると思います。そこで、長期的な観点から真のリーダーシップを発揮できる館長が求められており、その館長は司書の資格をもつものでなければならないと私たちは考えています。 もし、司書の資格をもたない館長が適しているとの立場をとられるのでしたら、その根拠を明確に公にしていただきたいと思います。なお、お返事は、3月末日までに文書または、E-mail: (省略)までお願いいたします。 |
別紙【参考】[全文は、http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/dokusyo/hourei/cont_001/009.htmより見ることができます。以下、関係部分だけ抜粋]文部科学省告示第132号 図書館法(昭和25年法律第118号)第18条の規定 に基づき、公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準を次のように定め、平成13年7月18日から施行する。 平成13年7月18日文部科学大臣 遠山 敦子公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準二 市町村立図書館(八)職員 |
① 館長は、図書館の管理運営に必要な知識・経験を有し、図書館の役割及び任務を 自覚して、図書館機能を十分発揮させられるよう不断に努めるものとする。 |
② 館長となる者は、司書となる資格を有する者が望ましい。 |
【記録】日野市立図書館の館長についての要望書(再度)