東京都市教育長会 会長 岡田 行雄 様 東京都市町村立図書館長協議会 会長 吉田 徹 要望書 平素は東京都市町村立図書館長協議会の運営に多大なご尽力をいただき、厚くお礼申し上げます。 このたび都立図書館では、『都立図書館のあり方検討委員会』の中間まとめ(平成13年7月13日付)を発表し、平成14年度より都立図書館の運営について大幅な変更を行うことを明らかにしました。 東京都市町村立図書館長協議会では、10月11日の幹事会において、『中間まとめ』の説明を受けました。しかし内容が不明な点も多く、あらためて10月31日に臨時館長会において説明を受けました。 その内容は、現在中央図書館、日比谷図書館、多摩図書館の三館独立体制で運営していたものを、平成14年度より、中央図書館を中央館と位置づけ、日比谷、多摩を分館にする、一中央館、二分館体制にあらためる機構改革と、各図書館の機能についても大幅な見直しを行うというものであります。 これまで地域分担制により、多摩地区市町村立図書館のバックアップ図書館として機能してきた多摩図書館の事業内容の変更により、多摩地域の市町村立図書館の運営や利用者は、大きな影響を受けることになります。 また、多摩図書館の活動については、これまで市町村立図書館とともに築き上げてきた経過がある中で、このような大規模な変更が、都立図書館内部の検討で決定されたことに、大変驚いております。 そのうえ、平成14年3月中に日比谷図書館から児童・青少年関係図書14万冊の移管を受けるため、多摩図書館の資料の大量廃棄の作業が始められていることにも、大きな危惧を抱いております。 そこで、今後の都立図書館のあり方が、これまでのサービス水準を維持し、さらに向上させるものとなるよう、下記事項につきまして、東京都市教育会より東京都教育庁並びに都立中央図書館に要請していただきますようお願い申し上げます。 なお同文の要望書を、東京都町村教育長会(会長・土澤進日の出町教育長)に提出いたしますことを申し添えます。 記 1. これまでどおり、都立多摩図書館が市町村立図書館の運営を支える体制を確保していただくとともに、多摩地域の利用者に行ってきたサービスの水準を維持すること。 2. 日比谷図書館の児童書移管に伴う、多摩図書館の資料廃棄については、拙速に行うことなく慎重を期すること。 3. 都立図書館の運営は、市町村立図書館や利用者に及ぼす影響が極めて大きいことに鑑み、今後は事前に意向を確認することや、計画を早期に明らかにし、協議することなど協力関係を強めること。 |
【記録】要望書 東京都市教育長会会長宛